光造形による試作モデル加工法とは、三次元cadデータ(STL)を利用して、材料となる光硬化樹脂(エポキシ系樹脂が主)に紫外線レーザーを当て試作モデルを積層造形する試作方法。
光造形による試作モデルのメリットは、複雑な3次元形状でも金型不要、短納期で試作品を製作することが可能なこと。ただし、光造形の材料であるエポキシ系樹脂は、衝撃や熱に弱く、時間の経過と共に試作モデルが劣化する。そのため光造形の試作品は、形状確認や真空注型等のマスターとして使用されることが多い。
メリット:複雑な3次元形状を、金型などのイニシャルコスト不要で、短納期で試作製作可能。
デメリット:試作品が衝撃・熱に弱い。時間の経過と共に劣化する。三次元cadデータが無いと作成できない。量産品と同じ材質での試作ができない。
光造形による試作モデル加工法の最大の特性は、短納期であること。三次元cadデータさえあれば、どんなに複雑な形状の試作モデルでも約3日で制作できる。試作品の大きさは一辺500mm程度まで可能であるが、光造形の試作モデルの材料には光硬化樹脂(エポキシ系樹脂)を使うため、強度がなく時間とともに劣化しやすい。そのため光造形による試作品は形状確認や真空注型等のマスターとして利用されることが多い。
また光造形による試作モデルは量産には向かないが、試作品に強度を求めるなら光造形による試作モデルではなく粉末造形による試作加工法をおすすめする。(材料にもよるが、強度を求めるなら粉末造形、:10~25個程度の試作なら真空注型による試作加工法が向いている)
光造形による試作モデルは、粉末造形による試作加工法より値段が安価であり、透明な材料での試作も可能である。(透明光造形のページを参照下さい)自動車分野、電機分野、医療分野などでの試作品としての実績がある。光造形による試作モデルは高精細な造形ができ、細部まで再現できるため今後は医療分野での更なる実績が期待される加工法である。