下表の5項目へ寄与する製品・部品(エコ商品)の販売拡大に取り組んでおります。
2024 年度
目標:全社売上高占有率 25%以上
実績:全社売上高占有率 24.4%(前年度比 0.4%増)
販売額 142.2 憶円(前年度比 2.7%増)
記号 | 環境配慮項目 | 定義(具体例) |
---|---|---|
① | 省資源(資源の有効利用) | 原材料や包装梱包材の削減または部品の長寿命化などにより、資源の有効利用が図れること。 |
② | リユース・リサイクル(廃棄物の削減) | 再生材料の使用や商品や梱包材の全部または一部を再利用することにより廃棄物の削減が図れること。 |
③ | 省エネルギー(CO2の削減) | 製造、輸送、使用時のエネルギー使用量の低減およびCO2削減が図れること。 |
④ | 有害化学物質の排除(環境汚染の予防) | 有害化学物質の不使用または削減により環境汚染を予防し、生態系に対する影響軽減が図れること |
⑤ | 製品使用時に省エネルギーに寄与する製品 | エコ自動車・高効率給湯器・LED照明関連製品・燃料電池設備・自然エネルギー・蓄電池設備・エコハウスに使用される製品 |
エリア営業本部の東京営業グループでは、省エネルギーに寄与する製品として、2025年大阪・関西万博会場に展示されている空飛ぶクルマ「SKYDRIVE」の開発支援に参画いたしました。開発を行っている株式会社SkyDriveは、「100年に一度のモビリティ革命を牽引する」というミッションのもと、「日常の移動に空を活用する」未来の実現を目指しています。
空飛ぶクルマとは、電動化、自動化などの航空技術や垂直離着陸といった運航形態を通じて実現される、利用しやすく持続可能な次世代の空の移動手段です。従来の交通手段(ヘリコプター・自動車等)と比べて、環境配慮を目的とした電動化、いわゆるバッテリー駆動による運航によって、二酸化炭素排出量の削減、騒音の低減、渋滞の緩和、効率的な移動等のメリットが挙げられます。
一方、今回の課題としては、環境配慮の観点から技術開発や制度設計、社会実装に向けた取り組みが重要であり、JISQ9100(航空宇宙・防衛産業向けの品質マネジメントシステム)を取得しているサプライヤーでの製造と管理が必要でした。当社はサプライチェーンを一から構築し、主に特殊アルミ材料による切削加工品など総数約60点を納入し、SKYDRIVEのキャビン内部部品、ロータ―*周辺部品、およびフライト試験用部品に採用されています。
また、当社はSkyDrive社とスポンサー契約を締結しました。このことにより、環境配慮型のエアモビリティの開発に貢献するだけでなく、環境配慮や近未来の技術革新の発展を目的としたプロジェクトに参画し、未来を創造する一翼を担う企業になるよう貢献してまいりたいと思います。
※ロータ―:機体を浮上させたり、移動させたりするための回転翼
当社開発推進部では、CO2 排出削減、竹害の社会問題に寄与できる「竹活性炭」を使った製品開発に取り組んでいます。
活性炭とは、微細な孔(あな)が無数にあいている物質で、消臭、浄水、電池の端子、ダイオキシン除去、水銀蒸着、ガスの分離などさまざまな用途で幅広く使用されています。しかし、その原料である石炭やヤシ殻などから製造される工程では非常に多くの CO2 を排出します。
当社がご提案する活性炭は、“竹”を原料とし、CO2 の排出を削減できます。竹は古来より日本各地に生息していますが、近年は放置竹林が土砂災害や獣害のおそれがあり問題視されています。竹から活性炭を製造する過程においては、CO2 を熱エネルギーに使用して製造する方法を用いることにより、CO2 の排出はゼロとなります。
竹活性炭は「消臭フィルター」として製品開発しており、今後は、活性炭の多孔質を活かした吸音材の開発を検討しています。